Navigation Button

UPDATE: 2018/08/06

世界に打って出る場として横浜を選んだ

株式会社アペルザ 代表取締役社長兼CEO 石原 誠さん

製造業の工場で使われる設備は主に外注でつくられます。アペルザは、この設備の売り手と買い手を結ぶ事業を展開しています。
情報収集、比較検討、調達購買というプロセスに対応し最適化したサービスを提供。具体的には技術、製品の情報を提供する「オートメーション新聞」や「ものづくりニュース」、7000社を超える企業のカタログを掲載している製造業向けカタログポータル「Aperza Catalog」、eコマースなどです。
前身の会社は東京でしたが、アペルザは最初から世界に打って出ることを考え、横浜にオフィスを構えました。
働く環境や働き方も世界基準でないと、世界の強豪とは闘えません。家賃は適正、東京方面からの通勤は下りで社員にかかる通勤の負担が軽い。緑が多く自然に恵まれた環境です。オフィスの窓からは大さん橋やMM21地区が見渡せます。社内を見渡すとパーテーションもありません。
IT企業というとドライなイメージがあるかもしれませんが、顧客の要望を聞いてくる営業とサービス開発者が顔を突き合わせ議論し、一体感がないといけない。それには「カジュアルな会議」がポイントで、個々が情報を抱え込まず、意見がある人がふっと入り込めるようなオープンさが必要だと考えているからです。

「非連続の成長」という意味で、社内では「ワープ」という言葉を使うのですが、考え方を変え、違う成長の角度を模索することは重要です。東京にはない環境の、気持ちのいいオフィスでフラットなコミュニケーションを取る中から、自由な発想をしてもらいたいと考えています。
社名のアペルザは英語の「オープン」の語源であるラテン語の「アペルト」から来ています。全社員約60人を集めての週1回の会議、月1回の席替えなど、オープンで活発なコミュニケーションのための仕掛けもしています。

■社員満足度向上で採用に優位性を

横浜は製造業の企業が多いので、クライアントの意見をすぐに聞きに行けるメリットがあります。一方で、渋谷へも電車で約30分と遠くない。MM21地区ではいつもイベントをやっていて、交流の場があるイメージがあります。
グーグルのオフィスに代表されるように、社員満足度の向上が採用につながります。横浜は家賃やランチ代は東京よりも安いけれど、クオリティーは都内と変わらない。横浜のITベンチャーは東京と比べると圧倒的に少ないですが、ワークライフバランスの観点から、都市で働くことに違和感のない層の採用に有利ではないかと思います。アペルザでは社員には引っ越し手当を支給し、横浜への移住も促しています。
「新しいものを受け入れる柔軟なまち」というイメージの横浜ですが、新しい風を吹かせようという企業にもっと来てほしいと思います。様々な悩みを持つスタートアップ界隈では勉強会が頻繁に開催されています。しかしながらいざ参加しようと思うと、そのほとんどが東京で開催されています。
例えば、勉強会会場の費用を行政がバックアップするといったことでも変わるのではないでしょうか。一社一社はイノベーティブでも、まとまって力を出していくのはまだといったところ。やはり東京が進んでいます。横浜は大企業もスタートアップもあるので、その交流が広がると東京にはない、横浜主導のイノベーションが起きるのではないでしょうか。

■意外な組み合わせで広がる可能性

米国の都市ボストンは大学が多く、産学連携がうまくいっている都市の一つと見ています。
横浜も大学が多いので、実践レベルでいろいろできると面白いのではないでしょうか。スタートアップから見ると産学連携は少し遠い。ニューヨークではなくボストンの自由な雰囲気で産学連携が進んでいるのだと考えると、東京でなく横浜で新たな連携の取り組みができたら、と思います。
大学との実験的な取り組みをてこに、ベンチャーを呼び込むといった施策もあるかもしれない。
勉強会も大学、大企業、スタートアップも入り交じり、異なる知見をもった人々が様々な意見を交わすことができると、可能性は広がるのではないでしょうか。

【プロフィール】
株式会社アペルザ 代表取締役社長兼CEO 石原 誠さん

新卒で株式会社キーエンスに入社、2001年から、社内ベンチャープロジェクトとして同社初のインターネット事業「iPROS(イプロス)」の立ち上げに参画し役員を務める。退社後、ポリグロッツ、エデュート、クルーズを相次ぎ創業。2016年7月、株式会社アペルザ代表取締役社長兼CEOに就任。
参考:株式会社アペルザWEBサイト

SEE ALSO