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UPDATE: 2018/08/16

ITを使って行政と協働できる場を増やしたい

Code for YOKOHAMA 共同代表 小林 巌生さん

ITを活用して、様々な方と多岐にわたって複雑化する地域課題解決を考える場作りやネットワーク作りをしています。
これからの行政はITを使って市民の巻き込みを増やし、市民自身も課題解決を行政に任せるのではなく、自分たちの手で生活の質を高めることが必要です。
おととし、スマートシティの先進都市・バルセロナを視察しました。例えば、街中の大型ゴミ箱にはセンサーが付いていて、一杯になったところから回収するしくみになっています。街の騒音や空気の汚染度をモニタリングし市民とデータを共有することで、課題解決の方法を共に探っています。それもオープンソースなどを使って安価に行っている。
横浜でも、こうした取り組みがやれるのでは思います。

■社会課題の解決をビジネスにする視点が必要

ウェブの世界ではオープン化が進んでいて、例えばグーグルの機能を使って私たちが新たなサービスを生み出そうとする場合、制限はないに等しい。自分たちのウェブサイトに、YouTubeの動画やGoogleMapの地図を埋め込むことも容易にできます。ITの分野で「オープンイノベーション」というと、そのくらいの手軽さ、アイデアをそのまま形にできるスピード感が前提となります。横浜も最低限のルールは条例などで守りながら、それぞれが自由に取り組む中でこそオープンなイノベーションが起きるのではないでしょうか。
横浜はオープンデータに力を入れていますが、使いやすいデータは少ない。
シンガポールは街中のカメラ映像も、メールアドレスを登録し規約に同意すれば誰でも簡単にアクセス、利用できます。カメラデータを分析したいと思っても、すぐに実行できる環境は今横浜にはありません。そうしたレベルまで持っていってほしいと思います。
リスクを恐れるだけでなく情報をオープンにすることで、競争力のある新ビジネスが生まれる可能性があります。
今はどこでもWi-Fiがあり、街中がセンサーに囲われています。プライバシーを守りながらこれらの情報が活用できるようになれば、マーケティングや市民向け新サービスの創出につなげられるかもしれない。他都市に先駆けてこうした情報を提供できるしくみをつくれば、横浜の競争力になるのではないでしょうか。

また、社会課題をビジネスにするという観点が必要です。
スケーラブル(拡張可能)で持続的にするには、経済が回らないといけない。横浜の臨海部に集積する大手企業がスタートアップに投資することがあっていい。イノベーターズコミュニティを通じて、ITの専門的な知識や技術について知ってもらい、みなさんに活かしてもらえる機会が持てればいいと思います。
横浜のIT市場は大きくありません。ITの新しい産業を生み出し差別化することで、横浜で働き生活し消費する人が増え、地元経済が元気になるのではと思います。
行政も民間の持つ専門的な知識やスピード感を利用し、調査業務や提案づくりなどに活かすこともできるのではないでしょうか。
例えば保育所の入所順番待ちの優先順判定も、AIを使うことで人手を省けるようになった自治体があると聞きます。「ITを活用して都市を豊かにする」といったメッセージを横浜市が発信することで、他都市と差別化でき、スタートアップを呼び込むことにつながるのではと思います。

【プロフィール】
Code for YOKOHAMA 共同代表 小林 巌生さん

Code for YOKOHAMAは2015年2月、IT関連業務を行う横浜在住、在勤者などで立ち上げたボランティア組織。昨年は建築中の横浜市新庁舎内部を、公開資料を基にVRを使って見られる仕組みを作成。イベント会場での体験会を複数回実施した。企業のIT化に関するコンサルティングやシステムの設計および実装、ホームページの企画、制作などを行うインフォ・ラウンジ合同会社業務執行社員・副社長。

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